Stayin' Alive

はるるんが140文字じゃ書ききれない気持ち

あれから1カ月が経ちました

老ネコちゃんが死んで今日で1ヶ月経ちます。

あっという間の1ヶ月でした。

 

今でもいろいろ思い出します。

後で後悔しないように接してきたつもりだったけど、後悔することだらけ…

私の悪い癖だけど…

後悔する相手がもうこの世にいなくて、やり直しのきかないことだから、本当に後悔。

それだけです。

 

昔のこともたくさん思い出すけど、よく思い出すのは死ぬ前1週間くらいのことです。

記憶が新しいということもありますが、耐え難くもあたたかい日々でした。

 

痙攣発作を度々起こし、寝たきりになり、私のことも分からなくなり、ぼんやりしている老ネコちゃんは、それでも私にとっては愛おしい存在でした。

 

まだ寝たきりになる前、抱っこして、庭を散歩したのを覚えてます。

元気な頃はよく庭を走りまわったり、日向ぼっこをしていました。

そんなことを思い出しながら、もう私のことは分からなくなっていたけど、抱っこしながらたくさん話しかけて撫でていました。 

その時期しばらく天気がよかったのもあって、外が寒い日は日当たりのいい部屋に毛布を敷き、寝かせてあげてたものです。

 

老ネコちゃんは痙攣を起こしてから、体が麻痺を起こし動かせなくなっていました。

頭をあげるのもままならない様子です。そしていつもボンヤリ。

生きてるのか?寝てるのか?死んでるのか?も分からない。

でも生きている、それだけでも十分でした。

それでも食べ物はおろか、水もずっと取れてなかったので残されている時間はもうわずか…

旦那と話し合い、入院や毎日の通院、家での点滴…延命療法はあるけど「何をやっても治らない。死ぬ前の今の時間が延びるだけ。このまま今までどおり家族と過ごそう」と決め家で看取ることを決めたのです。

 

1番忘れられないのは、部屋で日向ぼっこをしながら「よかったね、気持ちいいねえ」なんて話しかけながら動画を撮っていた時のこと。

名前を呼ぶとゆっくり首を持ち上げて、私の方を向いてくれたことです。

たったこれだけのことだけで、すごく嬉しかった。

もとの老ネコちゃんに戻ってくれた瞬間でした。名前に反応して私に気づいただけのことなんですけどね。

 

ひどい徘徊を起こすようになって、老ネコちゃんはただの「気が変になった猫」になってしまってました。

そして痙攣を起こし、寝たきりの老ネコちゃんは「感情も何もない猫」になってしまいました。

そんな毎日が続いていたので、なおさらそう思ったのです。

 

最期の日、私は昼間から「今日かも」という予感があり、何もせず5分たりとも目を離さず側にいて撫で続けていました。

私が目を離したすきに、ひとりぼっちで死んでしまうかもしれない…そんな気持ちだったんです。

 

そして夜の9時半頃、天国に行きました。

 

命が消える瞬間が分かりました。

呼吸が確認できていたお腹、心臓の鼓動が確認できていた首筋、ゆっくりゆっくり消えていきました。

老ネコちゃんは頭や頬、首を撫でられるのが大好きだっので、ずっとずっと撫で続けました。

 

その何秒か後に、同じ部屋にいた旦那に伝えました。

旦那は全部分かっていたようでした。

 

 

それから荼毘にふし、骨になって家に帰ってきました。 

火葬してもらう前。

冷たくカチカチになった老ネコちゃんでも、ずっと側にいて欲しくて泣きました。

ずっと撫でてました。

「ありがとう」しか言えなかったです。

 

火葬場のご主人から「お母さんは一緒にいた時間が1番長かったから、なおさら辛いですね」と言われ余計に泣けてきました。

 

本当にいつも一緒でした。20年間一緒でした。

 

今でもそこにいる気がします。

オバケでも幽霊でも出てきていいのに、と本当に思ってます。

 

お骨と写真の前には、生きている時に食べたらダメ!と言っていたケーキやチョコを並べています。

 

そして生きていた頃と同じように「老ネコちゃん、いってきまーす。留守番頼むね」「ただいまー寂しかったろ?」と自然に話しかけています。

 

「気持ちの整理」なんてできないですね。

「時間が経っていく」だけです。それが気持ちの整理なのかもしれません。

 

わが家にはあと2匹の猫がいます。

年齢が老ネコちゃん基準だったから、ピンとこなかったけど…8歳です。

結構な年ですよね。

 

これからまた、同じようなことがあるかもしれません。

それでもやっぱり死ぬまで家族。

大事に育てていきたいと思っています。

 

本当に老ネコちゃんにはありがとう、それだけです。

 

 

 

内職2

私は相変わらずチビチビ内職をやっております。

さすがに一桁の作業からは足を洗いました。

少しずつ「相場」がわかってきたせいもあります。

 

私が見てもありえない低単価の案件でも、作業する人がいます。

それは以前の私と同じで、そういった人の事を「乞食ライター」というようです。

今までタダで書いてた文章が(ブログなど)が1円でも金になるわけなんで。

そういう低単価の案件がまかり通ってくると、全体の単価がさがり元々仕事をしていたプロ(文章で生活ができる人達)にまで影響していくんですよね。

「誰にでもできる仕事」を欲しがっている素人クライアントが増えているといったこともあるようです。

きっと「ネット」の普及で大量の情報が必要になってるんだと思います。

しかもコピーは厳禁なので余計に。

 

私がやっているのも特別な知識のいらない「誰にでもできる作業」でしかないないです。

いや、少しは文章を書くことが苦に感じないくらいのレベルはないと‥

これも低レベルだな。

それでもがっついて時間に追われて作業していた時期は卒業して、拾ってくれたクライアントの作業を納期までにやればいいというゆるい環境になってきました。

まあ、次に継続してくれるかどうかわかりませんが。

 

このゆるい時間を生かして、他のクライアントを探して同時進行するくらいの勢いがないとダメなんですけどね。

ぶっちゃけ自信がないんです。

「これやってる間に具合が悪くなったらどうしよう」これです。

今はまだネタも浮かぶし、スケジュールも立てられます。

具合が悪くなると確実に出来ないのはわかりきってることなんですよ。

 

時間に追われて作業してたような案件は、途中でやめることも可能だったけど今は基本無理です。

クライアントに迷惑をかけてしまうし自分の価値を下げてしまう(=次の仕事に影響する)

考えすぎ、と割り切ることが出来たらいいんですけどねえ。

 

それと他に自信がない理由は「スキルがない」まさにこれです。

「誰にでもできる作業」だから「専門の知識」は必要ないです。

ただ誰にでもできる作業の中でも「苦手な分野をなくす」これが私にとってのスキルアップなんです。

少し調べたり想像がつく分野は1000文字は難しくないです。

でも、調べる気力もなくなるような分野だと1000文字も書けない。

書けたとしても薄っぺらい内容になってしまうのは確実です。

その辺をクリアしないとダメなんですよね‥

 

今の私は「芸能」「ブランド」「美容」を勉強しないといけないところです。

まず芸能人を知らないのは致命的で、ブランド物なんて買ったことないというか知らない、お高い化粧品なんて使ったことないしエステなんて行かない‥

これを1000文字以上×10本なんて絶対無理です。

1本ならまだしも‥

 

当初は「いつかあるであろうSAの武道館資金」のための内職がややこしくなってきました。

目標「1ヶ月3000円稼ぐ」という目標は軽く超えられた分リスクも増えてきました。

単に欲が出たのと、承認欲求が満たされる機会が増えたということもありますが‥

それでも今まで知らなかった世界を知ることが出来たのはいい事だと思います。

この先、どうなるかさっぱりわからないですけどね‥

 

またもやダラダラと書いてしまいました。こんなんじゃ修正かけられそうです。

しかも自分で読み返してみると目が滑る滑る。苦痛でしかなかった笑

最後まで読んだくれた方、ありがとうございました。

 

内職

最近ツイッターのフォロワーさんから教えてもらった「クラウドソーシング」をやっております。

クラウドソーシング」って簡単に言えば「ネット上で不特定多数の人に仕事を発注すること」らしいです。

ネットの仕事といえ、ガチでやってる人はプロのスキルを持ってるわけで、クライアントと契約してそれなりに稼いでいるんですよ。

私はもちろんズブの素人でじっくり仕事に取り組む事もできないんで、クラウドソーイングの中でも「タスク」という作業をやっています。

「タスク」は1つの作業をこなしたらお終いという位置で、クライアントが「これ誰かやってー」「私がやる!」

そして作業後「これ使ってやるよ」もしくは「これ承認できんよ」という仕組みになってるんです。

 

例えば楽な作業はアンケート、その商品とかの知名度やそれに関連するアンケート。子供でもできます。

 

少し金額が上がる作業は文章を書くこと。

200〜2000字いろいろあって選んで書きます。

「〇〇について〇字以上、〇〇というキーワードを入れて」とか注文があって、めんどくささと比例して金額も変わります。

私は600字くらいはネタがあればできるけど、それ以上はどうかなあっていった感じです。

何より制限時間があるんですよ。

1時間以内とか2時間以内とか‥だからスマホでするのはやっぱ1000字とか無理。

かといってこれの為にパソコン立ち上げるのもめんどくさい。

内職なもんで。

 

そして作業代なんですが、ガチでやってる人は10万〜とか稼げるようだけど、私のやってる作業代は幼稚園生のお駄賃以下です。

例えばアンケート。1つのアンケートで5問くらいで「1円」

1円っすよ!1円!

最初はスキルなしでできる簡単なアンケートをやってたんですがふと「こりゃラチがあかん!単価の高い作業をやった方がマシ」と気づいたわけです。

で、文章書きをやっております。

それても200文字で高くて20円、500文字で高くて100円‥

もちろん内容によります。

 

タスクやってる人は

「決して時給に換算してはいけない!やってられなくなる!」

確かにそうです。

じゃあなんでやってるのか?

家にいて空いてる時間に金を稼げたら‥せめて自分の小遣いくらいは‥!

という人達が多いようです。

 

家にいて子供が帰ってくる前にちょっとやっとこ〜とか、米が炊けるまでやっとこ〜とか寝る前にやっとこ〜とか‥

私はそんなやり方なんです。

今の目標は1カ月に3000円!

なんもしないよりマシかといったスタンスですね。

 

あとこれやってて、いかにレビューとかクチコミとかがあてにならないか、気づいてしまいました。

私は最近誰かのブログを書いております‥さっきも2回分書きました。

私の豊かな想像力を駆使しております。

 

妊娠中のママのお悩み相談、出会い系アプリを利用した人妻、行った事もない店のレビュー、育毛剤の感想などなど。

 

今日はダラダラと長くなってしまいました。

今時点で1215文字です。いくらやろ?

 

 

※先ほど認証されたとのメールがきまして「200文字〜映画のレビュー」17円

稼ぎました笑

これはノンフィクションです。

 

 

 

ヌンチャクと私、2

何気に几帳面な私です。

「1」があるなら「2」もある。

「ヌンチャクと私、1」があるなら「ヌンチャクと私、2」もある。

 

高校生の頃、地元に「まさパート2」というレコード屋がありました。

地元にはレコード屋はそこしかなく、何度も通い予約したりポスターをねだったりしていました。

そしてふと「おじちゃん、まさパート2があるならパート1はどこにあるの?」

‥‥間‥‥

おじちゃんは寂しそうに目を伏せた‥‥ような気がしました。

 

そんなことはどうでもいいです。

先日はてなブログからメールがきて「もう1ヶ月も更新してないよ、なんか書けば?」と言われて締め切りに追われる文豪気分になっただけです。

 

 

ヌンチャクと私、1のあらすじ

 

ブルースリーのヌンチャクさばきに憧れるがあまり、自作する黒歴史を持ち、私のことを好きだという奇特なヒトラーが大好きなデンジャラス男子から旅行の土産にファンシーなヌンチャクをもらったという話の続きです。

 

 

布製の柔らかい練習用のヌンチャクは私と弟にとってヌンチャクさばきの素晴らしい道具となりました。

いやしかし、2人とも飽きっぽい性格がゆえ少しずつ放置するようになってしまい‥

というのも当時はテンションを保つための動画もなくビデオや本も持っていなかったのも原因だったかもしれない。

単に飽きただけだな。言い訳。

 

そして数年後‥‥

私には彼氏がいました。

彼も奇特な男でした。

 

初めて彼の家に遊びに行った時‥ドキドキじゃないですか?そういうシチュエーションって。

彼1人の家ですよ!!

 

しかし最初のお茶とか飲み物が出てくるタイミングで彼はラーメンを出してきました。

もちろん彼の家がラーメン屋を営んでるとか、彼がラーメン職人を目指してるとかそういう事は一切ないのです。

証拠にラーメン屋の出前の際に返してないであろう丼に入ったガチのインスタントです。もちろん具はなし。

そして「早く伸びるから食え」とロマンチックな一言を言われました。

 

そんなロマンチックな時間が流れるなか、ふと目をやると‥‥‥!!!

ヌンチャクが!!!

私は思わす握りしめ彼につめよりました。

そうそれは自作だったのです。

私の小学生低学年レベルの自作ではないです。

ちょうどいい塩梅の丸い棒に金具を取り付け鎖でつながっているというシロモノ。使い込んでいたのか色もいい感じだったのです。

彼はホームセンターで棒を購入し切断、ヤスリをかけて磨き上げ、万引きした金具で鎖をつないだということ。

万引きは置いといて、彼の家にはブルースリーのビデオ、大百科が数冊‥

そしてブルーワーカー、ちゃっちいパンチングマシーン、握力鍛えるやつ、8キロのバーベル、足首につける変な重りもありどんだけ憧れてんだから鍛えたいんだか勘違いしてるんだか、まあ憧れてることは確かなようでした。

 

私は早速彼のヌンチャクさばきを見たく、ねだったところ「待ってましたか」と言わんばかりヌンチャクさばきを披露してくれました。

もちろん最後のキメ顔も忘れてないです。アヒャー!!!

アチョー!ホアッ!ホアッ!アー!とかヌンチャク以外の色々な技も披露してくれ、最後の敵を踏んでとどめをさすシーンの顔マネも披露。

言葉にならない叫びをあげておりました‥‥

 

 

 

そして数年後、気づくと私は彼と結婚していました。

 

彼はたまにいきなり腕立てをしだしたりするところは変わらず、たまにブルースリーのDVDを見だし奇声をあげるところはほぼ変わってないです。

 

そして私は大人になって「ブルースリーがそこまでヌンチャクを使ってるシーンがなかったこと」「数々ある映画はツッコミどころが満載のいろんな意味で面白い映画」だったということに気づきました。

 

長いヌンチャクと私の歴史は異常に薄っぺらいものだと、こうやって文章にすると本当によくわかります。

 

でも最近できた友達からきた年賀状がなぜか「ブルースリーのポストカード」だったりするあたり、薄っぺらいブルースリーオーラが出ていたのかもしれません。

まあ、それもよしとします。

 

おしまい

 

 

 

ヌンチャクと私、1

私はブルースリーが好きだ。

彼の生き様が、とか格闘家としての彼が‥とかかっこいい理由でなく「体」が好きだ。

小柄なのにめっちゃ強そうに見える。

暑苦しくなく無駄がない芸術的な筋肉。

マッチョじゃなく細マッチョなわけでなく。

分かる人には分かるよねぇ。

そしてヌンチャク!あれが操れたらカッコええ!!

 

私のヌンチャクへの思いは熱かった。

当時の私は中学生で金もなく、ヌンチャクを手に入れる方法も分からなかった。

しいていえば、ジャンプの裏表紙に掲載されてる謎の通販くらいだった。

いや、しかし、金がない。

ふと思いついたのが「自作」である。

材料として思いついたのは「マーブルチョコ」の空き容器だった。

筒型で手のひらくらいの大きさのやつ。

あれに穴を開けて紐を通し、中で玉結びをするのいう原始的なもの作成した。

いくら原始的とはいえ、1つ100円はするマーブルチョコレートを2本も買うのだ。

なかなかセレブなヌンチャクだった。

 

早速、使ってみる。

初ヌンチャクである。

ブルースリーよろしく超スローリーに見よう見まねで振り回してみる。

おおお、いい感じだ!

しかし悲しいかな、本体の軽さのため、全く破壊力のカケラもなくしかも当たると跳ね返り何とも情けない。かっこ悪い。

そして原始的な作りゆえ10回ほどの使用でスポン!と紐が筒からすっぽ抜けて飛んで行ってしまったのである。

うーん、仕方ない‥‥敗北であった。

 

それから半年ほどのちに、私の事を好きだという奇特な男子A君が現れた。

彼は学校内で「ハイル!ヒットラー!」などと言い出すデンジャラスな男子で、できる限り近づきたくなかった。

そしてなぜか私のヌンチャク好きだということを知っていた。個人情報ダダ漏れである。

そして家族で行った旅行の土産に、ヌンチャクをくれのだ。

それは円筒形で青い布に綿が詰められた物が白い紐で繋がっている物だった。

そのヌンチャクには、昭和的な二頭身のかわいいキャラがふたりと「桜島」とファンシーな丸文字がでっかく書いてあった。

彼は桜島に行ったのであろう。

昭和の土産屋にありがちな木刀や小刀、忍者グッズとともに売られていたに違いない。

まあ、いい。貰えるものはありがたくもらっておいた。

 

さて、ファンシーヌンチャク。

家に帰り早速振り回してみる。

こ、これは‥!!!まずたいしたことじゃ壊れそうにない!そして何より痛くない!

首にあたろうと脇にあたろうとダメージはない。こちらも破壊力のカケラもなくかっこいいとはまったく無縁の代物だが、練習用にピッタリやん!

コーフンしてなんだかよくわからんめちゃくちゃの型のヌンチャク技を練習して、悦にひたった‥両手でヌンチャクを持つキメ顔もやってみた。

痛い、痛すぎる‥‥

しかしお手本もなく延々とむちゃくちゃな型で振り回す単純さ。戦う相手もいない‥

そして飽きっぽい性格がゆえ、いつの間にかヌンチャクブームは去ってしまったのである‥

 

A君の補足

あまりにもデンジャラスな思考をもつA君は、その後も何かと物をくれたけど距離が縮まるのを恐れ私は「個人情報ダダ漏れ」を利用し「私はB君とつきあっている」という噂を流してもらった。

しばらくして友達づてにA君から手紙をもらったのである。文面は‥

「Bは変態だから気をつけた方がいい」との忠告文であった。

鉤十字の腕章をつけてるデンジャラスな彼と、変態と周りに認められるほどの変態である彼。

 

変態の方がマシな気がするのは私だけでしょうか‥?

 

長くなるので続きはまたいつか。

 

 

無題

15才。

彼女は毎日ぼんやり生きていた。

夢中になれることもなく、一生懸命にうちこむこともなく。

くだらない遊びをしてヘラヘラして楽しかったことにしていた。

 

真夜中、住んでるビルの屋上で吸いたくもないタバコを吸った。

「ここではないどこかに行きたい」

 

父親と母親、母親の彼氏、学校、全部から逃げたかった。

いつも現実逃避をしていた。

 

目を下にやると行き交う車のテールランプ。

赤くてきれいだな。

冷たい風が煙と灰を吹き飛ばしていった。

 

彼女には親友がいた。真奈美ちゃん。

いつもつるんでいた。

 

そして家に入り浸っていた。

真奈美ちゃんのお母さんは嫌な顔もせずに「ご飯食べていく?」

泊まった日には仕事に行く前に、お弁当を作ってくれていた。

 

彼女は真奈美ちゃんのお母さんの事が、自分の母親よりも大好きだった。

もうこの世にはいないけど。

 

ある日、真奈美ちゃんから「妊娠した」と告げられた。

相手は以前、一度だけ会った男の人だった。

ナンパされた相手。

どうしてそんな事するの?

まだ15才、産めるわけがない。

もうつわりが始まっていた。

 

彼女はほんの少しお小遣いをカンパをして病院をあちこち探し回った。

保険がきかないから、親にバレない、という噂を聞いていた。

でもなるべく遠い所の病院に電話をして予約をした。

真奈美ちゃんはお姉ちゃんからお金を出してもらって中絶した。

 

当日、彼女は自分の事でないのに悲しくて仕方なかった。

その日はちょうどテストで、真奈美ちゃんよりもテストをとってしまったことを申し訳ないと思って泣いた。

「気にしないで、大丈夫だから」

 

真奈美ちゃんは平気そうにしていた。

「運が悪かっただけだよ」

いつもと変わらない笑顔。

 

いつも彼女は現実逃避していた。

どうしようもない現実、もって行きようのない感情。

どうかして空虚な毎日を埋めようと一生懸命だったかもしれない。

バカな子供なりに。

 

2人はよく放課後、校庭の野球部のネットによりかかかりながら

 

「ここじゃないどこかに行きたいね」

「誰も私らの事を知らないところに」

 

白い息をはきなから話していた。

お揃いで買った手袋をして。

 

冬の空は高くて透き通っていた。

 

そしてどこにも行かないまま卒業した。

 

 

 

 

ラブホ2

ラブホ1の続き

高校1年の頃友達5人で、ラブホに泊まろうというくだらん作戦をたてた決行当日

 

お泊まりセット持参で放課後に例のラブホにやって来た。だいたいこういう時ってビビリがいて、入り口でまごまごしだす。なんとか説得してシャッターの開いてる部屋にダッシュ。

ちゃんと下調べをしたおかげでシャッターをしめるボタンを押した。

しばらくすると小さい小窓が開いて「休憩ですか?泊まりですか?」とおばちゃんに聞かれる。もちろん小窓からはお互い顔は見えないようになっている。

全員でなるべく静かに!静かに!とお互い顔を見渡すとみんな吹き出しそうになってる。笑っちゃいけない時ほど笑いたいもんだ。

手慣れたA子が「泊まりで」と答えると小窓から鍵を受け取った。

少し薄暗い階段を登ると小さいドアがあり、鍵をわくわく開けてみた‥

赤い、いや紅い、といった印象。

天井も壁も絨毯もソファーも赤い。パキッとした明るい赤じゃなく、暗い赤。

静脈に流れてそうな血液の赤。すごい表現だな。

もちろんゴージャスさはなく、一生懸命ゴージャスにしてみたけど安っぽくなってしまったような内装。

で、早速探検。

お風呂、やっぱ赤い壁。浴槽は横長く首まで浸かれないタイプ。

どっかでみた事ありげな金色の椅子もある、小さい真っ黒の窓が一応ある。紐を引っ張って開けて見ると一気に現実の世界が見える。お日様カンカン。すぐ近くの通路には草が生えてるし。

トイレは普通の洋式。便座の蓋を開けると「掃除したよ!」という目印の紙がはさんであり、トレペも三角におってあった。まあ、普通。

部屋は八畳くらい?もっと広い?

赤いソファーはもちろん2人がけ。ガラスのテーブルをはさんで正面に大きめのテレビがある。その横は値段、時間、飲み物なんかのメニュー、貸し出しの品物のメニュー表。

ベッドはキングサイズとまでいかないかな。ぱりっと糊がきいてる白いシーツで枕が2つ。

怪しげな鏡が鏡が壁一面に貼ってある。

枕元には照明を微妙に調節できるつまみやスイッチ。有線のリモコン。そしてティシュとコンドーム。

みんなして「おお!これが噂の‥!!!」もちろん開封してみたけど、感想としては「気持ち悪い」ただそれだけだった。

 

さて、ここに来て外せないイベントとして「エロビデオ鑑賞」ってのがあった。

テレビをつけると、とにかくAVだらけ。最初はみんなで騒ぎながら見てたけど段々飽きてきた。だって延々とやってるんだもん。つーかそれしかない。

クラスの男子が「モザイクは目を細めて見るとちゃんと見えるらしい」と言ってたことを思い出してみんなでやってみたけど、とくに何も変わらなかった。

ふとチャンネルを変えるとドラマ仕立てのやつが始まった。これはおもしろそうだ!

いや、しかしいくらドラマ仕立てとはいえメインはエロにしなきゃいけないんでストーリーはツッコミどころ満載。無理やり感が満載。

どうも兄弟で1人の女を取り合うストーリーのようだ。なぜそうなる!?なぜここで踊り出す?!なぜこの女はヒョウ柄のレオタードを着ている!?なぜこのシチュエーションでおっ始める!?これはバカウケだった。

それも飽きて、持ってきたお菓子や飲み物を広げだした。なんせみんながくつろげる場所がベッドしかない。5人で輪になって座った。

怪しい修学旅行気分。でもとくにする事もなく普段と変わらず寝っ転がってくだらん話をしたり、ベットでボヨヨーンとトランポリンしてみたり、置いてあった「2人の思い出ノート」にテキトーにカップルできた設定の感想書いてみたり。「◯くんいつまでも一緒だよ♡」「つきあって3ヶ月の記念に来ました♡」とか。

 

ここは時間の流れが全然わからない。

外との繋がりが遮断されてるのか、窓がないからか?何時なのか?

不思議な気持ちで順番にお風呂に入ってまたゴロゴロ。

まぁ5人もいたらゴロゴロも難しい。だれかソファーに行くか互い違いに寝るか。

誰かが寝だす、寝だす寝だす‥

なんとなく流れる有線番組を聞きながら「たいしておもしろくない」と思った。

 

朝、枕元にセットしてあったアラームで目が覚めた。パンとか食べつつ制服に着替えた。

騒ぎながらもベッドや部屋を片付け、おばちゃんを呼びシャッターを開けてもらって外に出た。

景色が黄色い。徹夜したみたいな感覚。

さすがにホテル街で制服姿の5人組はよろしくないので走って逃げた。

 

夏だったけどまだなんとなく涼しい朝。

何気に真面目な私達は学校に行かなくては、と思ってた。

 

10代の頃いつも「なんか面白いことないかな」って思ってたし言ってたし聞いてた。

非日常を期待して退屈な毎日にうんざりしてた。

だからこんなくだらん事を考えついたんだけど‥その時はバカな事で非日常から抜け出したかったのかな。

 

大人になった今「何か面白いことないかな」なんて思いつかなくなった。

それはそんな事を考えるほど暇じゃなくなったのか、非日常を求める心がなくなってしまったのか、楽しいことなんて毎日あるわけないと悟ったのか。

 

子供の心がそうさせたくだらないできごと。

どんな体験でも無駄な事は1つもない。

 

とりあえず、ヒョウ柄のレオタード着たお姉さんが出てたAVタイトルが「女豹」だったこと、それを友達と鑑賞できたことは貴重な体験だったと思う。